弟分であるナッティが結婚するってんで京都に行ってきた。


お相手のチエちゃんは現在、非営利目的で運営する「バザールカフェ」 の店長として活躍する素敵な女性。 実はこのバザールカフェ、何年か前から知っていた。 以前、アサヒアートフェスティバルの一環で参加したワークショップの講師を務めた小山田徹さんがカフェのオープニングに携わっており、お話を伺った時から行く気満々で、昨年京都に行ったときに訪ねてみたものの、定休日で涙を呑んだ。 その店の店長が弟分であるナッティと結ばれるとは、なんたる偶然。


ナッティはONSENS結成のきっかけとなった前橋・大蓮寺のライブからずーっと一貫して音響班班長としてサポートしてきてもらっている。 学園祭実行委員長という役職を駆使してONSENSの学祭デビューも果たしてくれた。 この春、相変わらず要領よく大学を卒業する運びとなりJICAのスタッフとしてケニアに派遣されることが決まっている。 若いくせに岐路では必ず幾つかの選択肢を用意し、自分でちゃんと考えて選び取る術を身につけた生意気な髭ヤロウである。


1日しか滞在できないから思い切りゆるい1日にしてやろうと思い、京都に向かう新幹線からビールを開ける。 愛すべき飲み仲間であるカトリと四条で待ち合わせ、地下鉄を降り待ち合わせ場所の大丸に向かって歩いていると、見覚えのあるニット帽が見える。 はて?まさか?と近寄っていくと果たしてナッティだった。 パーティまで数時間だってのに呑気にこんなとこで何やってやがる!? 準備は友達が取り仕切り、締め出し喰らってるので飯でも食べに行きましょう、ということでカトリ推薦の京極「スタンド」に行く。


シブい。シブすぎる。

京極「スタンド」に一目ぼれ。

角が磨り減った大理石のカウンターテーブル、染みのある壁に貼り付けられた木製メニュー、小割りタイル。

昨今、昭和レトロのレプリカを演出する店はそこかしこにあるが、正真正銘昭和レトロな店は少ない。 だってこの伝票!





カツカレーと洋風カツどんを食べる新郎新婦を横に生ビールを煽るカトリと俺。ああ!昼からジョッキを煽る、なんという至福!しかも備え付けのTVじゃセンバツ高校野球やってるじゃないスか!完ぺきだ、完ぺき。


飲み過ぎで遅れないでくださいよ、と帰っていく新郎新婦を送った後、さらに数杯あけてから「スタンド」を出る。 京都の台所、錦市場のお店を物色しながら歩いていくと、店先で網焼きをしている店を発見、迷わずカウンターに座る。 牡蠣、さざえ、鯵の網焼きを肴にまた生ビールをいただく。 「熟選」のサーバーに胸躍らせたが、本日はもう切れちゃって、代わりにスーパードライとのこと。 肴が美味いからまあよしとする。


カトリの家に寄る。 着物屋で長く店長していたカトリは着付けにうるさく、帯が決まらんとかなんとか言ってるのを尻目にコンビニで買ってきた「熟選」をいただく。 うーん、やっぱりうめえ。


さて、ようやく本来の目的であるところの結婚パーティ。 積年の思いバザールカフェの門をくぐる。予想通り、素敵な洋館。 新郎新婦が施したデコレーションは控えめで可愛らしく、建物の品の良さを削がない。 びっくりしたのは鮮やかな真紅のサリーに身を包んだ、ちょっとかっちょいい女性が聞けば新婦チエちゃんのお母さんだってこと。




若い!若すぎる!

パーティに用意されてたのはキリン・ハートランド。 この独特の瓶に入ったビールは沼袋の「ちめんかのや」で良く飲んだがここのところご無沙汰していた。 やっぱり美味しい。


宴も酣な18時過ぎにAKIRAさんが到着。 さっそくライブ。

せっかくだから何曲か一緒にやろうという話になったもののベースが無いのでボンゴで参加。 始めてチエちゃんに会ったときのナッティの心境はこうだったであろう、「Beautiful」に始まり「Unconditional love」などラブソングを朗々と歌い上げる。 最後は「Happy Birthday」の替え歌「Happy Wedding」をみんなで歌う。 「心温まる手作りの披露宴in京都」とかゆうタイトル付いてゼクシィに載りそうなくらいいいパーティだった。




夜行バスの発着場である京都駅南口に着くと出発まで少し時間があったので、見送りに来てくれたカトリと近くの適当な店に入り本日最後の生ビールをいただく。


明らかに結婚パーティのためにではなく、ビールを飲みに京都に行ったみたいな日記になってしまったけど、照れ隠しということで。
ともあれ、素敵なお二人にこれからも幸あれ!

(と缶ビールを開ける)



Big kiss !

Happy Wedding !